©Chloe Bellemere
監督/出演/あらすじ
【特別料金】大人、シニア3,700円/大学生以下2,500円/割引不可/招待券等無料鑑賞不可
米海軍士官ピンカートンと「結婚」し、「夫」の帰国後も彼との愛を信じたが、待ち続けた「夫」はアメリカ人の妻を連れていた――。明治時代中ごろの長崎で、こうして 生き場所を失った蝶々さんの悲劇は、世界中で客席に涙を誘い続けている。
没落した大村の士族の娘がヒロインの『蝶々夫人』は、ジョン・アーサー・ロングの短編小説にもとづくデイヴィッド・ベラスコの戯曲が原作だが、小説では蝶々さんが自死を遂げる結末ではなかった。その当時、外国人居留地に数多くいた「現地妻」が自死に至ったという記録はないが、蝶々さんが自らの名誉を守るために死を選ぶ結末になったことで、この女性の純真さも、苦悩も、強さも伝わり、観る人の心を強く打つ。
音楽を担当したジャコモ・プッチーニは、日本の雰囲気を出すために、イタリア駐在特命全権公使だった大山綱介の妻・久子から日本 の音楽を収集し、意味を切り離して随所に散りばめた。そうして日本の雰囲気を強く出しながら、さまざまな和声の技法を駆使しつつ、 美しいメロディで彩った。
1904年2月のミラノ・スカラ座における初演こそ、反対派の妨害で散々だったが、その3カ月後、改訂版をブレーシャで上演して圧倒的な成功を収め、以来、今日まで人気が途切れたことがない。
(2024年9月30日 オペラ・バスティーユにて収録/上映時間:2時間37分)
<音楽>ジャコモ・プッチーニ
<演出>ロバート・ウィルソン
<指揮>スペランツァ・スカップッチ
<出演>
蝶々さん:エレオノーラ・ブラット
スズキ:オード・エクストレモ
ピンカートン:ステファン・ポップ
シャープレス:クリストファー・モルトマン
ゴロー:カルロ・ボージ
ヤマドリ:アンドレス・カスカンテ
ボンゾ:ヴァルタン・ガブリエリアン
ケイト:ソフィア・アニシモヴァ
コーラスマスター:アレッサンドロ・ディ・ステファノ
パリ・オペラ座管弦楽団&合唱団