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(2006年10月度掲載レポート)

<ワールド・トレード・センター>
*10月7日(土)公開*

ワールド・トレード・センターCopyright(C)2006 by Paramount Pictures. All Rights Reserved.


ニコラス・ケイジ今回は、2001年9月11日、21世紀の最初の悲劇――私たちがテレビに釘付けになったあの日。人命救助のために世界貿易センタービルに入り、倒壊した瓦礫に封じ込められた実在の港湾警察官の勇気ある姿を描いた――『ワールド・トレード・センター』からのレポートです。

『ワールド・トレード・センター』はオリバー・ストーン監督のベストの一つで、主演のニコラス・ケイジの細心の注意を払った見事な役作りがストーリーを感動的にしていると絶賛されている。観る人はもう一度5年前の恐怖に引き戻されるが、観終わった後は、涙を拭きながらも何か重いものが引き上げられたような感じを覚える。それはこの映画の全編に漂っている、現在(今)の様な荒れた時代の中でも、人間同士まさかの時には、それぞれが己を忘れて助け合う清らかさを未だに持っているのだということを感じるからだろう。 

主人公ジョン・マクローリンとウィル・ヒメノはニューヨークの港湾地域のベテランとルーキーの二人の警官で、あの9月11日の地獄から助け出された、まさに奇跡の生還者だ。第一番目のビルが破壊された後に、二番目のビルも襲撃されるとは知らずに、中にいる人たちのレスキューに飛び込んで行った二人の頭上で、ビルは崩れ去り、瓦礫の下敷きになってしまう。埃と暗闇と恐怖の中で身動きできないまま、助けられるまでの24時間のサバイバルの話だ。暗闇の中の二人はお互いが見えない。声が聞こえるだけだ。眠り込んでしまったら死を意味している事を知っている二人は、お互いを励まし合い、最後まで希望を捨てないでレスキューを待つ。
不安と絶望に押しつぶされそうになりながらの24時間の長い事。「明日からの人生は毎日を感謝しながら生きよう」と観てる方まで思ってしまうほど、二人が通過した神がかりの24時間を身近に感じる。新婚で息子が生まれたばかりのニコラス・ケイジは「この映画のあくまでもポジティブなエネルギーに惹かれた。現在(今)の世界を見つめると、子供たちが大人になった時は一体どんな世界になっているのだろう?と悲観的に考えずにはいられない。でも、この映画の中の人間愛、我々もまだまだ捨てたものではない、というメッセージが事実に基づいた描写の中から生まれてくるのに感動した。オリバー・ストーン監督はサバイバルへの人間の底力と真の勇気を我々に見せてくれている」と言う。オリバー・ストーン監督のストレートな描き方が、素晴らしい彼の実力を魅せつける作品と言われている。

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